DAMPER ZZ-Rシリーズ装着による保安基準適合確認について

BLITZの車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズは、皆さまに安心してご利用いただけるよう、車高が変わることによって保安基準に関わる項目を開発時に確認しています。
このページでは注意が必要となる一部をご紹介いたしますので、カスタマイズ・チューニングの際のご参考にしていただければと思います。

※本ページでの確認項目はブリッツ独自の基準(車高やタイヤサイズ)にて実施している内容です。車両個体差や仕様、設定車高、タイヤサイズなどにより基準を満たさない場合がありますので、必ず実車で基準を満たすかのご確認をお願いいたします。

開発時確認項目の一部をご紹介します

■灯火等の照明部等の保安基準について

関係する商品 : ローダウン・リフトアップどちらも

 保安基準適合に関しては、「最低地上高の確保(9cmもしくは10cm)」のほか、
ローダウン・リフトアップのどちらの場合も、DAMPER ZZ-Rを装着した状態で灯火等に関する保安基準も満たす必要があります。
ローダウンの際は照明部の下縁(特に前部霧灯/フォグランプ)の高さ、リフトアップの際は照明部の上縁(特に後退灯/バックランプ)の高さに注意が必要です。

ブリッツでは開発時に基準車高での純正タイヤ・ホイール装着状態にて、最低地上高及び灯火等の保安基準を満たすよう確認して開発を行なっています。
※内容はあくまで車高調装着(車高変化)に関わる「取付位置」についての記載です。そのほか、灯火の色、数量についての基準も定められています。

1:前照灯(ヘッドライト)
  前照灯の高さは光軸をもって規制されているので光軸の測定範囲内に収まること
2:前部霧灯(フォグランプ)
  照明部の上縁が800㎜以下かつ、すれ違い用前照灯の上縁以下照明部の下縁の高さが250㎜以上、照明部の最外縁が自動車の最外側から400㎜以内
3:車幅灯
  照明部の上縁が2.1m以下、照明部の下縁の高さが350㎜以上、照明部の最外縁が自動車の最外側から400㎜以内
4:尾灯
  照明部の上縁が2.1m以下、照明部の下縁の高さが350㎜以上、照明部の最外縁が自動車の最外側から400㎜以内
5:後部霧灯(リアフォグ)
  制動灯の照明部から100㎜以上離れていること、照明部の上縁の高さ1.0m以下、下縁250㎜以上
6:制動灯(ブレーキランプ)
  照明部の上縁が2.1m以下、照明部の下縁の高さが350㎜以上、照明部の最外縁が自動車の最外側から400㎜以内
7:補助制動灯(ハイマウントストップランプ)
  照明部の下縁の高さが850㎜以上または、後面ガラスの最下端の下方150㎜より上方であって、
  制動灯照明部に上縁を含む水平面以上となるように取り付けられていること
8:後退灯
  照明部の上縁の高さが地上1.2m以下、下縁の高さが250㎜以上となるように取付られなければならない
9:方向指示器(ウインカー)
  照明部の上縁の高さが地上2.1m以下、下縁の高さが地上350㎜以上となるように取り付けられなければならない

※上記はDAMPER ZZ-Rを装着する車両の仕様や個体差により異なります。必ず装着車両の状態でも保安基準を満たすかの確認をお願いいたします。

■乗用車等の運転者の視界基準

関係する商品:リフトアップ

リフトアップに伴い、運転者からの死角が増えることが考えられ、保安基準を満たさない場合があります。

ブリッツでは安心して商品をご利用いただけるよう、DAMPER ZZ-R LIFT UPモデルの開発過程において、
前方視界基準および直前側方視界基準の確認を、基準車高状態のノーマルタイヤで行なっています。
※基準車高・ノーマルタイヤでの確認のため、それらが変更された状態、車両個体差や各検査機関・検査員の判断によりますので、この限りではありません。

1:前方視界基準の要件(抜粋)
自動車の前方2mにある高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を鏡等を用いず直接視認できること。

2:直前側方視界基準の要件(抜粋)
自動車の前面及び左側面(左ハンドル車にあっては右側面)に接する高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を直接に又は鏡、
画像等により間接に視認できること。

上記1、2の基準に関わる図解は、こちらの資料(国土交通省により公開されているPDFへのリンクです)をご覧ください

開発車両確認時の共通ルール
■ 運転席から高さ1m直径30cmの円柱が前方、側方において直接または鏡、カメラで確認できるか(一部除外部分あり)
■ 運転席でシートベルト装着、ハンドルを握った標準的な運転姿勢
■ 車両は平たんな面に置き、タイヤ空気圧は規定値に設定
■ 車高は標準(中立)の位置とする
■ シートは前後、上下において中間位置(中間位置より後方、下方で近い位置で可)
■ 座席背もたれは鉛直方向から後方に25°の位置に設定(設定できない場合は25°より後方で近い位置で可)
■ 運転席には座布団やクッションを置かない

ブリッツでの確認基準は以下の通りです。
■ 上記の検査ルールの状態に車両を設定
■ 車高はDAMPER ZZ-R基準車高とし、純正タイヤで行う(ない場合は純正または少し大きなサイズで計測)
■ 目線の高さは計測人の標準高さから、上下にずらした状態でも確認する
■ 検査状態の画像を撮影 (車外・車内)

■後部突入防止装置について

関係する商品:リフトアップ

令和3年9月1日生産車より適用される「後部突入防止装置」の規定について、
ブリッツではDAMPER ZZ-R LIFT UPモデルの開発過程において、本規程についての確認を基準車高・ノーマルタイヤ状態で行なっており、
この状態では規定に抵触せず安心して商品をご利用いただけることを確認しております。
※上記以前の生産車についても規定はありますが、生産年式に応じた従前規定が適用されます。

車高やタイヤサイズを変更した場合、規定に抵触しないかどうかは車両個体差や各検査機関・検査員の判断によりますので、この限りではありません。
製品をご利用される際は、安全にお使いいただくためにも正しい基準内にてご利用をお願いいたします。

ブリッツでの基準確認時の一例は以下の通りです。

■ 車両:トヨタ・ランドクルーザープラド (TRJ150W)
■ 計測時燃料:満タン (純正メーター確認時)
■ 車高:DAMPER ZZ-R LIFT UP 出荷時基準車高 (フロント:+45mm、リア:+37mm)
■ タイヤサイズ:265/65 R17 (ノーマルタイヤ・ホイール)
■ 計測箇所:車体フレーム
上記の条件で実測値「500mm」のため「550mm以下」の規定に合致し、抵触しません。
※計測箇所は車体フレームではなく、バンパーが該当する場合もあります。
※車両個体差等で同条件でも規定を満たさない場合や、車検時の検査官の判断によるためこの限りではありません。


突入防止装置の装備要件(要約・抜粋):
自動車の後面には、他の自動車が追突した場合に追突した自動車の車体前部が突入することを有効に防止することができるものとして、
強度、形状等に関し、基準に適合する突入防止装置を備えなければならない。

(1)車両総重量が3.5tを超える貨物自動車およびポール・トレーラは、モノコック構造の車体の後面またはその他の車体後面の構造部に、
①から③までに掲げる要件に適合した平面部があること。

①平面部は、車体後面構造部にて車両中心面に平行な断面の高さが120mm(車両総重量が8t以下の自動車などは100mm)以上で、
後軸の車輪の最外側の内側100mmまでの間にあること。
ただし、車両総重量が8t以下の自動車は、車体後面の構造部は当該自動車の幅の60%以上(リヤオーバーハングが1,500mm以下のものは、
当該自動車の車枠後端の幅以上)でよい。なお、この場合における断面の高さとは、車体後面の構造部全体としての断面の高さをいう。

②車体後面の構造部における下縁の高さが、空車状態※において地上550mm(車両総重量が8t 以下でリヤオーバーハングが1,500m以下の
自動車は600mm)以下であること。

③車体後面の構造部における平面部と、空車状態において地上1,500mm以下にある当該自動車の他の部分の後端との水平距離が450mm以下であること。


(2)総重量3.5t以下の自動車(自動二輪、大型特殊など除く)の場合は、モノコック構造の車体の後面、
その他の後面の構造部が①から⑤または(1) ①から③までに掲げる要件に適合するものであること。

①構造部は、断面の最外縁が後軸の車輪の最外側の内側100mmまでの間にあること。
ただし、当該構造部の幅が後軸の車輪の最外側の幅を超えているものにあってはこの限りでない。

②構造部の平面部に隙間がある場合にあっては、その隙間の長さの合計が200mmを超えないものであること。

③構造部は、空車状態においてその下縁の高さが地上550mm以下であること。

④構造部は、その平面部と空車状態において地上1,500mm以下にある当該自動車の他の部分の後端との水平距離が450mm以下であること。

⑤構造部は、振動、衝撃等によりゆるみ等を生じないものであること。

上記の基準に関わる詳細及び図解は、
国土交通省により公開されているPDF資料へのリンク
独立行政法人自動車技術総合機構により公開されているPDF資料へのリンク
をご覧ください。